EXAMPLE
2026年掲載
| 所在地 | 埼玉県朝霞市 |
|---|---|
| 築年数 | 築13年 |
| 構造種別 | 木造在来軸組工法 |
| 建築面積 | 45.40m² |
| リフォーム対象面積 | 107.05m² |
| 工期 | 設計:約10カ月、工事:約7カ月 |
| 工事費総計 | 39,728,260円(税込) |
| 概算単価 | 371,000円/m²(税込) |
工務店の設計スタッフが自邸を改修した事例です。
外壁補修や設備更新といったメンテナンス時期に加え、暮らしの快適性や性能を根本から見直す必要性を感じたことがきっかけでした。
立地を優先して新築した住まいでしたが、暮らすうちに断熱や耐震、自然素材の活用などへの思いが強くなり、より長く住み継げる家への改修を決断。
地域の風景との調和等も考え、外観・構造・温熱環境を含めた大規模リノベーションに踏み切りました。
「耐震性能・断熱性能・木の設え・街の風景」をテーマに、建物全体の性能と意匠を見直しました。
築年数が浅く、構造や下地に大きな劣化は見られないため、改修では性能向上にコストを集中することができました。
これにより、既存の良好な状態を活かしながら、耐震・断熱などの性能を計画的に高めることができました。
◆屋根の架け替え
高台からの風の通り道を住宅が遮っていた屋根形状を妻入りから平入りに変更し、あわせて高さも抑えました(総3階建て⇒小屋裏3階へ)。
地域の風の流れを再生するとともに、ファサードの印象も柔らかくなり、周囲に馴染む外観となりました。
◆外壁の張替え
外壁は防火認定仕様の制約から、既存サイディングに断熱材を上張りする断熱改修工法「ソトダンプラス」を採用。
仕上げには、幼少期に暮らした曾祖母の家にも使われていた焼杉の質感や風合いを自邸にも取り入れたいという思いがあり採用し、意匠と性能を両立させています。
◆断熱・防火対応
防火認定を満たす仕様を確保するため、窓面積の見直しや開口部性能の向上により、UA値0.24(断熱等級7)、C値0.3を達成しました。
正面のみ断熱材を厚くするなど、意匠と性能を両立させる工夫も随所に盛り込みました。
◆構造計画の再構築
既存物件は耐力壁の位置に偏りがあったため、地震波を入れたシミュレーションでは余計な力が下階にかかっていることがわかりました。
屋根の形状変更を踏まえ、許容応力度計算を実施し、構造耐力上必要な壁のみ残し、間仕切りを極力設けない空間に再構成した上で、耐震性能を向上させました。
◆確認申請と法的対応
3階建ての「大規模な模様替え」となるため確認申請が必要と判断しましたが、特に構造計算や付加断熱による防火構造の扱いをめぐって審査は難航。
審査機関でも事例が少なく許可取得までに時間を要しました。
しかし、建築確認を行うことでメガバンクからの融資も可能となり、計画の後押しとなりました。
◆UA値0.87⇒0.24(断熱等級7)
◆C値0.3(施工時測定)
・窯業系サイディングの上にキューワンボード施工
・ウレタンフォーム⇒グラスウール施工
・サッシ交換太鼓張り障子
◆許容応力度計算による耐震等級1➡3へ
約20年前から全棟で許容応力度計算を実施し、耐震等級3を標準採用してきた同社ですが、今回のリノベーションにおいても同様の構造計算を実施しています。
構造計画および許容応力度計算は、経験豊富な新潟県のサトウ工務店に依頼。
構造耐力上必要な壁のみを残し、間仕切りを設けない2階リビングプランとすることで、開放的な空間構成を実現しています。
耐震性では、構造計算に基づく改修とAI耐震診断システム「AIシル」の導入により、性能の可視化と留守中の安心感を確保。
バランスの取れた耐力壁配置で地震時の負担を軽減しました。
断熱・気密性能は、外断熱+充填断熱材の併用や窓面積の最適化により、断熱等性能等級7、C値0.3を達成。
夏冬とも家中が均一な温熱環境となり、家族が特定の部屋にこもることなく、住まい全体を快適に使えるようになりました。
無垢床の足ざわりも好評で、冬も素足で過ごす時間が増加。
また、暮らし方の変化としては、間仕切りを最小限に抑えた開放的な空間を家具やカーテンで緩やかにゾーニング。
家族は自由に居場所を変えながら過ごし、子どもが友人を招く機会も増えました。
機能・デザイン・コミュニケーションの三面で価値を高めるリノベーションとなりました。






















木質材の質感と和の設えが調和する落ち着きある空間

木質材の質感と和の設えが調和する落ち着きある空間

木質材の質感と和の設えが調和する落ち着きある空間

3階建てから小屋裏3階建てへ改修。高断熱仕様により、小屋裏も年間を通して快適に利用可能な居室空間に

3階建てから小屋裏3階建てへ改修。高断熱仕様により、小屋裏も年間を通して快適に利用可能な居室空間に

3階建てから小屋裏3階建てへ改修。高断熱仕様により、小屋裏も年間を通して快適に利用可能な居室空間に
| No. | 名称 | 金額(円) | 概算費用(円/m²) | 構成比(%) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 共通仮設工事 | 2,861,000 | 26,726 | 7.9% |
| 2 | 建築工事 | 22,626,050 | 211,360 | 62.6% |
| 3 | 電気設備工事 | 1,529,900 | 14,291 | 4.2% |
| 4 | 給排水設備工事 | 711,500 | 6,646 | 2.0% |
| 5 | 設備工事 | 3,690,600 | 34,475 | 10.2% |
| 6 | 空調設備工事 | 312,800 | 2,922 | 0.9% |
| 7 | 諸経費 | 866,100 | 8,091 | 2.4% |
| 8 | 現場管理費 | 3,520,000 | 32,882 | 9.7% |
| 合計 | 36,117,950 | 337,393 | 100% | |
| 値引き | ▲ 1,350 | |||
| 改め計 | 36,116,600 | |||
| 消費税 | 3,611,660 | |||
| 総計 | 39,728,260 | 371,119 | ||
※概算費用は、リフォーム面積107.05m²で計算
最終更新日:2026-08-10