EXAMPLE
2024年掲載
所在地 | 静岡県浜松市 |
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築年数 | 築20年 |
構造種別 | 木造軸組在来工法 |
リフォーム対象面積 | 外壁面積:約170m² |
工期 | 約1.5カ月 |
工事費総計 | 4,378,000円(税込) |
概算費用 | 26,000円/m²(税込) |
新築から20年が経ち、外壁木部の劣化、変形が目立つとともに、雨漏りはないものの外壁についての不安が大きいということで相談がありました。
お施主様が気になる点としては、引き渡しから7年ほど経過した頃より外壁の割れが目立ち、新築事業者による補修もしてもらったとのことでしたが、改善されず、新築事業者からは、外壁材の継ぎ目処理をした下請け業者が悪かったと言われ、その責任逃れに不信感を抱き、同社に相談に来られました。
外壁を確認すると、サイディング大壁工法を意図したと思われる施工がされているものの、3×10板が用いられていて、目地処理に弾性パテを用いていなかった可能性があり、さらに仕上げ塗材が吹付リシンであったため、目地部分の割れが非常に目立つようになったと考えられました。
木部については、羽目板の反りが大きくなっており、水切りを含め雨仕舞がきちんとされていないことが原因であると思われました。
しかし、工事を開始し、外壁を解体すると、羽目板の下地に透湿防水シートが張られ、直貼りの状態になっている部分がみつかり、その下に胴縁、胴縁下にはさらに透湿防水シートが張られていました。
また、違う部位では羽目板の下に砂付き改質アスファルトルーフィングが用いられていました。
このように、羽目板が防水シートに直張りの状態になっていたことで水切れが悪くなり、羽目板の乾燥を妨げていたため、腐朽が促進されていたことが分かりました。
羽目板の施工として、最も望ましくない方法で施工されていたことになります。
また、バルコニー笠木取合いの止水も適切な状態ではなかったため、笠木下地に雨水浸入が起き、蟻の巣となっていました。
お施主様に状況の説明をしたところ、「手入れが少なくて良いものにしたい」「木材よりも石材のような見た目が好き」との要望があり、窯業サイディングに張替えを行いながら、既存部分の塗り替えを行うこととしました。
また、ルーフバルコニーの木製手摺も腐朽が進んでいたため、こちらも施主の希望によりフラットバーで新たに製作することにしました。
今回、石材調サイディングを最初に決めてもらい、それに合わせることを意識して外壁塗装色を提案しましたが、補修後、足場が外れて外観全体が確認できた時は、お施主様から色合いなど大変満足したとの言葉をいただきました。
目立つ外壁の継ぎ目
反りの目立つ羽目板
木製手すり笠木の腐朽
目立つ外壁の継ぎ目
反りの目立つ羽目板
木製手すり笠木の腐朽
羽目板の下地に透湿防水シートが直張りされており、その下に胴縁、透湿防水シートが張られていた
外壁材をはがした後
止水処理が適切でなかったため、笠木下地に雨水が浸入し、蟻の巣となっていた
羽目板の下地に透湿防水シートが直張りされており、その下に胴縁、透湿防水シートが張られていた
外壁材をはがした後
止水処理が適切でなかったため、笠木下地に雨水が浸入し、蟻の巣となっていた
No. | 名称 | 金額(円) | 概算費用(円/m²) | 構成比(%) |
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1 | 仮設工事 | 350,000 | 2,059 | 8.8% |
2 | 木製外壁張り替え工事 | 635,100 | 3,736 | 16.0% |
3 | シーリング(コーキング)工事 | 195,000 | 1,147 | 4.9% |
4 | 板金工事 | 246,450 | 1,450 | 6.2% |
5 | 手摺交換工事 | 614,350 | 3,614 | 15.4% |
6 | 塗装工事 | 1,409,985 | 8,294 | 35.4% |
7 | 防水工事 | 174,400 | 1,026 | 4.4% |
8 | 諸費用 | 362,528 | 2,133 | 9.1% |
合計 | 3,987,813 | |||
値引き | △ 7,813 | |||
改め計 | 3,980,000 | 23,412 | 100% | |
消費税(10%) | 398,000 | |||
総計 | 4,378,000 | 25,753 |
※概算費用は、リフォーム面積 外壁170m²で計算
最終更新日:2025-03-10