「マンション修繕費指数」は、民間の集合住宅(マンション)1棟当たりの計画修繕工事における修繕費について、その変動を総合的に捉えることを目的とした指数です。調査年次から過去2年以内に施工されたマンションの大規模修繕工事において、マンション修繕事業者などの受注者が管理組合(注文者)へ提示する成約時見積書を集計・分析し、大規模修繕にかかる費用の総額(以下、修繕費総額)とその内訳である主要な工事別費用(以下、主要工事費※1)を指数化しています。また、合わせて主要工事費の構成比率も算出しています。
本指数により、修繕費総額や主要工事費の変動を時系列的に把握することが可能となり、構成比率を活用することで、修繕費の効率的なチェックも可能となります。一般的な民間分譲マンションの大規模修繕工事の取引における総合的な価値判断に資する資料として、本指数をお役立てください。
- ※1仮設工事、防水工事(屋根防水、バルコニー防水、廊下・階段防水、シーリング防水)、躯体・外装工事(下地補修工事(タイル工事含む)、外壁塗装工事、鉄部塗装工事)
- ◎「マンション修繕費指数」の概要は、ページ下部の【マンション修繕費指数の仕様】をご参照ください。
マンション修繕費指数の動向
Trends in the Condominium Repair Cost Index
概況
マンション修繕費指数の基礎データである修繕費総額の推移を一戸当たり平均額でみると、マンション修繕費指数の基準年である2013年は93.5万円/戸であった。以後、修繕費総額は緩やかに上昇。コロナ禍の渦中であった2019年から2023年は年平均約2%の伸びで推移し、2023年の前回調査では修繕費は129.9万円/戸となった。しかし、最新の2025年調査では一転して修繕費総額の上昇が顕著となり、150.6万円/戸と直近2年間で約16%の伸びとなっている。
2013年を100とした修繕費指数でみると2023年が138.9ポイント(P)であったのに対し、2025年は161.1Pに急伸。この間の上昇幅は22.2Pで、2年間の伸び幅としては過去最大となっている。この背景には、建設資材価格の高騰や人手不足による人件費上昇等があると考えられ、マンション修繕工事においても、物価高の影響が顕在化しているといえそう。
マンション修繕費指数 修繕費総額の推移
Condominium Repair Cost Index: Total Repair Cost Trends
マンション修繕費指数
主要修繕工事ごとの推移
Condominium Repair Cost Index: Trends by Major Repair Work
費目別動向
- 「仮設工事」は、前回比プラス28.7Pの大幅増となった。大気汚染防止法の改正に伴うアスベスト対策の強化による影響が波及したものとみられる。
- 「防水工事」は、前回比プラス26.0Pの大幅増となった。防水材料の高騰に加えて修繕周期延伸を目的とした高耐久資材を採用する物件の増加が影響したものとみられる。
- 「躯体・外装工事」(下地補修工事、タイル補修工事、外壁塗装工事、鉄部塗装工事含む)は、前回比プラス5.9Pの増となった。塗料価格の値上げが浸透した結果とみられる。
構成比率動向
修繕費総額を100.0とした場合の各工事費の構成比率
- 仮設工事:過去5回の調査では18.5~24.7%を占めており、最新の調査結果では23.5%となった。
- 防水工事:過去5回の調査では25.1~30.8%を占めており、最新の調査結果では27.1%となった。
- 躯体・外装工事:過去5回の調査では26.2~29.6%を占めており、最新の調査結果では24.0%となった。
※2 「その他」工事費率は、各工事費率に諸経費率を加算したものと全体工事費(100.0%)との差額分を表しています。
内容としては、外構(植栽工事を含む)、宅配ボックスの設置、共用部照明器具などの電気工事、耐震改修、給排水配管更新、玄関ドア・サッシ改修、機械式駐車場更新・撤去、工事完了後のクリーニング費用、および各費目に分類されない小修繕工事などが挙げられます。













