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設計・見積り実例

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ホーム > 設計・見積り実例 > 耐震性・断熱性・火災時の安全性は長期優良住宅認定レベルへ

耐震性・断熱性・火災時の安全性は長期優良住宅認定レベルへ

2019年掲載

各種助成金制度を活用した性能向上リフォーム

  • 耐震
  • 断熱
  • バリアフリー

物件概要

  • 所在地東京都墨田区
    築年数築64年
    構造種別木造在来軸組工法
    建築面積43.2m²
    延床面積86.54m²
    リフォーム対象面積86.54m²
    工期設計:約7カ月/工事:約4カ月
    工事費総計20,650,000円(税込)
    概算単価230,000円/m²(税込)
    助成金高齢者自立支援住宅改修給付:16万円
    介護保険住宅改修費:約7万円
    防火改修助成金:100万円
    耐震補強関係:100万円
  • 外観

リフォームに至った経緯

施主様は60代後半の女性。足を悪くし、障害者認定を受けられており、2階に上がることが難しくなったので、1階で生活ができるようにしたいとの相談がありました。ご要望としては、バリアフリー化、プライバシーの確保、寒さ対策と耐震補強とのことでした。

リフォーム工事の概要

柱梁を残し、劣化対策、耐震、断熱、バリアフリー改修を実施。数年前に葺き替え済みの屋根は、過去に雨漏りがあった立ち上がり部分を 片流れに改修しました。各性能の主な工事は以下のとおり。

  • 劣化対策:床下防湿土間コンクリート打設、腐食部の外壁下地、土台、柱の入れ替えなど
  • 耐震補強:柱・梁の増設と筋交いの新設、金物の設置など
  • 断熱性:断熱材充填、窓は複層ガラスに、アルミサッシは樹脂アングルに変更など
  • バリアフリー:寝室近くに水回りを配置、浴室の段差解消、玄関は引戸に変更、手すりの設置など
  • 防火改修:外壁を金属サイディング+石こうボードt15+断熱材グラスウール100mmの準耐火構造45分仕様とし、その他住宅用火災報知の設置など。

また、娘さん家族との二世帯住宅でもあるため、2階に水回りの増設も行いました。
将来的に車いすの生活も視野に入れ計画し、施主様が家事に参加しやすいようにダイニングに面したデッキに物干しを、またダイニングが7.5帖と狭いため、少しでも広く見えるよう、デッキを設置しました。

リフォーム工事の効果

家の中が明るくなり、断熱性も高まって、夏も冬も快適になりました。また、段差もなくなったので、1階での生活が大変楽になられ、将来の車いすの生活に対しても不安が減ったとのことです。

図面

リフォーム前

  • リフォーム前

    外壁のクラック

  • リフォーム前

    トタン張りの外壁全面に錆が進行し、下端は欠損

  • リフォーム前

    浴室入口のひびの入ったタイル

  • リフォーム前

    浴室入口土台含水率が 81.2%と高い数値

  • リフォーム前

    小屋裏には、金物、筋交い、火打梁はなく、断熱材も見られない

  • リフォーム前

    窓の断熱性能が足りず、ビニールを貼っている

耐震補強リフォーム(施工中)

  • 施工中

    土間打設

  • 施工中

    火打梁設置

  • 施工中

    筋交い90×45設置・金物設置

断熱改修リフォーム(施工中)

  • 施工中

    壁:断熱材グラスウル

  • 施工中

    1F床:根太間断熱材施工

バリアフリーリフォーム(施工中)

  • 施工中

    玄関(改修前)

  • 施工中

    玄関(改修後)
    段差は路面30cmあるが簡易スロープを設置すれば車いすも上がれる

  • 施工中

    浴室(改修前)

  • 施工中

    浴室(改修後)
    入口の段差解消。浴槽縁の高さを下げる

リフォーム後

  • リフォーム後

    外壁トタン張りの外壁から金属サイディングへ張替え

  • リフォーム後

    ダイニングキッチン

  • リフォーム後

    寝室

  • リフォーム後

    サニタリーは寝室近くに配置し、将来的に広く使えるよう洗面室とトイレの間仕切りを取り設計外し可能とした

  • リフォーム後

    縦手すり、折り畳み椅子、廊下手すりを設置した玄関

  • リフォーム後

    2階から採光がとれる階段

科目内訳

No. 名称 金額(円) 概算単価(円/m²) 構成比(%)
1 仮設工事 636,000 7,349 3.3
2 解体工事 1,014,600 11,724 5.3
3 基礎・土工事 1,375,350 15,893 7.2
4 外壁・サイディング工事 2,095,966 24,220 10.9
5 鋼製建具工事 1,102,500 12,740 5.8
6 木製建具工事 818,400 9,457 4.3
7 木工事 5,313,930 61,404 27.7
8 左官工事 260,800 3,014 1.4
9 タイル工事 83,000 959 0.4
10 防水工事 121,000 1,398 0.6
11 塗装・内装工事 795,510 9,192 4.2
12 雑工事 416,100 4,808 2.2
13 造作家具工事 798,210 9,224 4.2
14 給排水・衛生設備工事 2,212,900 25,571 11.6
15 電気設備工事 881,980 10,192 4.6
16 床暖房設備工事 163,600 1,890 0.9
17 ガス設備工事 117,000 1,352 0.6
18 諸経費 950,000 10,978 5.0
合計 19,156,846 221,364 100
値引き △ 36,476
改め計 19,120,370
消費税(8%) 1,529,630
総計 20,650,000 238,617

概算単価はリフォーム対象面積86.54m²で計算

コストについて

耐震、断熱性、バリアフリ、防火性能など全ての面で性能が不足していたため、大規模なリフォム工事となりました。水回りの位置の変更を含め大幅な間取り変更と柱や梁の増設、筋交いの新設など耐震性強化を行い、木工事の割合が3割近くを占めています。このほか、外壁や給排水・衛生設備の割合がそれぞれ1割強を占めています。

最終更新日:2022-04-13