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設計・見積り実例

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ホーム > 設計・見積り実例 > 孫世代まで引き継ぐスケルトンリフォーム

孫世代まで引き継ぐスケルトンリフォーム

2022年掲載

耐震性、省エネ性、バリアフリー性能を高めて快適に

  • 耐震
  • 断熱
  • バリアフリー
  • 省エネ
  • 劣化対策

物件概要

  • 所在地神奈川県横浜市
    築年数築36年
    構造種別木造在来軸組工法(2階建て)
    建築面積57.05m²
    延床面積107.89m²
    工期設計:約5カ月 工事:約6カ月
    工事費総計34,608,619円(税込)

リフォームに至った経緯

築36年の木造住宅を子供や孫の代まで住み継ぐことができるようにリフォームしたいとの要望がありました。
もともとの構造はしっかりしているのでスケルトンリフォームを希望されていました。
また、リフォームに伴い以下の要望がありました。
・耐震対策
・高断熱対策をしたい
・1階を広々としたい
・台所は対面式とし、前にカウンターを設け、食卓テーブルとして使いたい
・和室は設けず、居間のコーナーに小上がりのタタミスペースが欲しい
・2階の間取りは気に入っているので変えないでほしい

リフォーム工事の概要

外観に大きな劣化はありませんでしたが、部分的に基礎・土台の劣化がみられたこと、地盤の不同沈下により、土台の高さに最大40mmHの違いがあったことなどから、布基礎からベタ基礎にし、配筋は既存の布基礎を貫入させて緊結しています。
筋交い、羽子板ボルトはすべて新しくし、アンカーボルトやHD金物を適宜追加するなどの補強を行いました。
また、断熱材を充填し断熱性能を高めました。1階は要望に添い人が集まる大きなLDKとし、2階への階段の位置を変え、ゆるやかな購買としました。

性能向上

【耐震性能】評点 0.72 → 1.19
【断熱性能】外皮平均熱貫流率(UA値) 1.27 → 0.62(W/㎡・K)
【バリアフリー】通路・水回り・階段をゆるやかに架け替え・段差の解消
【劣化対策】基礎はベタ基礎を打設、耐候性のある材料の仕様

リフォーム工事の効果

スケルトン改修のため、耐震性・断熱性・バリアフリー性を大幅に向上することができました。
特に動線の整理、広さの確保、新規の設備設置等によりバリアフリー性が改善しているため、依頼主からは安心して過ごすことができ、また、改装前と比べて、夏は涼しく、冬は暖かくなり、その快適さにも大変満足されているとのことです。

図面

リフォーム前

  • 基礎に軽微なひびわれ

  • 門扉から玄関までの飛び石

  • 外観

  • 解体後の骨組み 寄せ棟屋根

  • 2階床梁

施工中

  • 増築部コンクリート打設

  • 土台と柱の補強
    アンカーボルトの交換およびホールダウン金物20KN同等の金物


耐震・金物補強策
・筋交いは全て新しくし、アンカーボルトは状況により使えるものは使う。
・N値計算により、引抜力が大きいところにはHD金物を追加。
・さびやゆるみが見られた梁の羽子板ボルトは全て新しくした。
・改装に応じて、既存の梁の下にササエ梁による補強をし、金物にて接合した。
・上部構造評点は、1.0以上とする。
  • 既存基礎を貫入する配筋

  • 既存梁の補強
    既存梁に新設梁が取付く箇所は、梁受け金物にて接合
    継手は全て短冊金物にて補強

  • 外壁の断熱材施工状況

  • 屋根は野路板との間に通気層を取り、断熱材吹付


【断熱性】
断熱材は、発泡ウレタンA種3を屋根に150mm、外壁面に75mm、床下はウレタンフォームを30mm施工。

リフォーム後

  • 屋根は寄せ棟屋根から片流れ屋根に変更し、南側の採光・通風を確保

  • 2階寝室
    天井が高く開放的な寝室となり、高窓からも陽光を確保している
    既存梁は、あらわし+塗装とした

  • 広々とした1階居間

  • 居間の奥に広がる畳スペース。下部は引き出し収納

  • 2階へは階段の位置を変え、ゆるやかな勾配に架け替えた

  • 玄関
    空間にゆとりができ、式台より楽に上がれる

  • 南側の庭を楽しむテラス
    アプローチ部分と一体の土間コンクリートを打ち、歩きやすくした

主な改善点

劣化対策(耐久性):基礎はベタ基礎を打設、耐候性のある材料の仕様
耐震性:金物の取り替え・筋交い等による補強
断熱性:断熱材の吹付・全サッシをアルミ樹脂複合サッシ・Low-E複層ガラスに交換
省エネルギー性:省エネルギー性の高い設備機器の導入
バリアフリー性:通路・水回り・階段をゆるやかに架け替え・段差の解消
火災時の安全性:バルコニーを含めた2方向避難の確保・玄関を広くした

上部構造 評価

<改修前>総合評価0.72



<改修後>総合評価1.19

性能診断結果

青部分がリフォーム後の性能

科目内訳

No. 名称 金額(円) 概算単価(円/m²) 構成比(%)
1 解体工事 2,933,400 27,189 8.8
2 仮設工事 636,000 5,895 1.9
3 基礎工事 2,254,500 20,896 6.8
4 木工事 6,123,978 56,761 18.5
5 断熱工事 600,700 5,568 1.8
6 屋根板金工事 781,000 7,239 2.4
7 外装工事 2,496,660 23,141 7.5
8 防水工事 89,000 825 0.3
9 左官工事 57,960 537 0.2
10 石・タイル工事 194,000 1,798 0.6
11 外部建具工事 2,493,880 23,115 7.5
12 内部建具工事 750,100 6,952 2.3
13 塗装工事 1,858,500 17,226 5.6
14 内装工事 36,000 334 0.1
15 設備機器工事 3,779,620 35,032 11.4
16 電気設備工事 1,567,340 14,527 4.7
17 給排水設備工事 1,356,400 12,572 4.1
18 ガス工事 453,900 4,207 1.4
19 外部工事 1,239,520 11,489 3.7
20 諸経費 2,400,000 22,245 7.2
21 竹垣フェンス工事 1,045,018 9,686 3.2
合計 33,147,476 307,234 100
値引き △1,102,458  
改め計 32,045,018
消費税(8%) 2,563,601  
総計 34,608,619

概算費用は、延床面積107.89㎡で計算

コストについて

・解体工事は、路地状敷地による運搬費を含む。
・設備工事は全体の21.6%。

最終更新日:2023-03-30